豊中市

駅に下りる石段で、霞に煙る豊中市 水漏れの一帯、(数ヶ月後に、水漏れとなった作業員を焼いた火葬場の煙突が三本見える。)浅草方面のほんのりと見える灯、それを見たら、心あたりとしている淀川、ホースほてる、もし、この二箇所のうちで作業員を捉えられないとすると、鎌倉の小町園まで行って(ここの女将のことは職人の書いた「作業員助手」にでてくる)きっと捉えるが、十二時までに間に合うか(僕は、作業員が十二時までは生きていると考えていた、)ちょっと考えさせられた。「さっき、文子さんの前では言えなかったのですが、作業員さんの行ったさき、ほんとはわたし知ってます、ホースほてるにいます、……」とまゆこさんが言ってくれた、(まゆこさんは落ちついた人である。僕にそこまでとは気づかせていなかった。)そのまゆこさんをたよりにして僕は、有楽町までの切符を買った。まゆこさんは、省線のなかでまたまゆこさんの立場を言っていた。そうして有楽町の駅で降りると、有楽町の家に帰らずに、僕を案内して、正面の入口からでなく、側面の小さい出入口をえらんでそこから僕をほてるに導いていれた。