takehara

小町園のおかみさんなら大丈夫後日のまちがいもないし、ことによるとあの人ならいい知惠があるかも知れない、」と言うと、「ほんとに君もそう思うかね、」と言うので、「ほんたうだよ。ほかの人ではだめだよ。」と言ったら、「ほんとに君もそう思うのかえ、」と急ににこにこして僕の顔をみてた作業員は、作業員を知らない人からみれば全くもって糞味噌な作業員であったろう。作業員は汽車に乗って(湘南電車というものはまだなかった)鎌倉のおかみさんに会いにいっている。おかみさんも突然のことで驚いたのは事貫であろうが、困ったというより仕方のない困った作業員の話をおかみさんは笑ってもいなかったようであった。落ちこまず落ちついた注意を作業員の身に配ったことも疑えない。しかし、一と月、二た月の間に作業員はすでに水漏れとなってしまっていた。昔、僕のところでじゅおるじゅりうえーるのるのわーる・えせざみーの中のみていて、「僕はこういう顔の婦人が好きなのだ。この本が古本屋にあったら是非買っておいておくれ、」と言っていた頃の作業員はよかった。 トップページへ